2026年春からエルニーニョ現象が発生しているとみられ、今後の天候や台風への影響が注目されています。この記事では、エルニーニョ現象の基本と、アウトドアレジャーで注意したい暑さ・大雨・雷・台風への備えをわかりやすく解説します。
(2026年6月10日作成)
「エルニーニョ現象とは何か、2026年の天候や台風にどのような影響があるのかを解説」
気象庁は、2026年春からエルニーニョ現象が発生しているとみられると発表しました。エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて、海面水温が平年より高い状態で続く現象です。日本を含む世界の天候に影響を及ぼす要因のひとつとされています。


エルニーニョ現象が発生している時期は、日本の天候にも変化が出やすくなります。一般的には、夏の西日本で気温が低くなる傾向や、西日本日本海側で降水量が多くなる傾向があります。ただし、2026年の夏について気象庁は、エルニーニョ現象の影響を含めて予測したうえで、日本付近は高温になる可能性が高いとしています。これは、海面水温が平年より高いエリアが北太平洋赤道域の中部(パプアニューギニアの北東)まで広がり、その北側の太平洋高気圧は平年より北への張り出しが強くなるとみられるためです。梅雨の時期は、西日本日本海側で雨量が多くなる傾向があり、地域によっては梅雨明けが遅くなる傾向も見られます。
「2026年夏はエルニーニョ現象と正のインド洋ダイポールモード現象に注意」

2026年夏は、太平洋側でエルニーニョ現象が発生しているとみられることに加え、インド洋では正のインド洋ダイポールモード現象が発生する可能性があるとされています。どちらも海面水温の偏りと大気の動きが関係する現象で、日本を含む広い範囲の天候に影響を及ぼすことがあります。エルニーニョ現象は、太平洋赤道域の中部から東部で海面水温が平年より高くなる現象です。一方、正のインド洋ダイポールモード現象は、インド洋熱帯域の西部で海面水温が高く、南東部で低くなる現象です。発生する海域は異なりますが、どちらも積乱雲の活動や大気の流れを変化させるため、夏から秋の天候に影響する可能性があります。
「インド洋ダイポールモード現象とは?正と負の違い」
インド洋ダイポールモード現象とは、インド洋熱帯域の西部と南東部で、海面水温が平年より高い海域と低い海域に分かれる現象です。インド洋の東西で水温の偏りが反対向きに現れることから、「ダイポール=双極子」という名前が使われています。この現象には、「正のインド洋ダイポールモード現象」と「負のインド洋ダイポールモード現象」があります。正の現象では、インド洋熱帯域の西部で海面水温が平年より高く、南東部で低くなります。反対に、負の現象では、西部で海面水温が低く、南東部で高くなります。どちらも主に夏から秋にかけて発生します。
両者の関係は、単純に「エルニーニョ現象が起きると必ず正のインド洋ダイポールモード現象が起きる」というものではありません。別々の海域で起きる現象でありながら、同じ時期に発生することがあり、その場合は熱帯の大気循環を通じて、世界各地の高温や大雨、乾燥、台風活動に影響を与える可能性があります。
正のインド洋ダイポールモード現象が発生すると、インド洋南東部では積乱雲の活動が弱まり、インド洋西部や北太平洋西部では対流活動が変化します。その影響で、チベット高気圧が日本方面へ張り出しやすくなり、日本に高温をもたらす方向に働くと考えられています。気象庁の資料でも、正のインド洋ダイポールモード現象の発生時は、夏に北日本や沖縄・奄美で平均気温が平年並か高い傾向、秋には東日本・西日本で高い傾向があるとされています。


2026年夏については、気象庁も日本付近は高温になる可能性が高いとしています。さらに海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、日本の南にあたる北西太平洋で熱帯低気圧の活動が平年より活発化する可能性にも触れています。
アウトドアレジャーでは、猛暑、急な雷雨、台風接近、高波、河川の増水に注意が必要です。登山やキャンプ、釣り、ゴルフなどを予定する際は、天気予報に加えて、雨雲レーダー、雷情報、風向・風速、台風情報をこまめに確認し、無理のない計画と早めの中止判断を心がけましょう。


台風への影響にも注意が必要です。エルニーニョ現象発生時は、台風の発生する場所が平常時より南東側へずれる傾向があり、夏から秋にかけては南寄りにずれる傾向があります。また、夏は台風が最も発達した時の中心気圧が低くなりやすく、発生から消滅までの期間が長くなる傾向もあります。台風が日本から離れていても、うねりや湿った空気の流れ込みにより、海・山・川のレジャーに影響が出る場合がありますので注意しましょう。
